カウンター席のみのレストランです。最大8名入れる作りになっているのですが、現在コロナモードで6名にしており、ランチ営業のみにしているとのこと。
メニューはお任せのみです。食材等はiPADに書かれていますが、途中で下げられてしまいますので、写真をどうぞとおすすめしていただきました。
ドリンクはノンアルコールとアルコールのペアリングがメインで、アルコールはグラスでも注文できます。量も少なめの提供をお願いすることも可能です。
アルコールコースの一杯目はシャンパン。Bruno Paillard。
ノンアルコールペアリングの最初のドリンクは自家製ざくろビネガーとソーダ。冷凍いちごがたっぷり入っています。
おつまみ一品目はアオリイカ。さっと炙ったものを少し酸味の入ったセロリを芯に巻いています。上にはかわいらしいエディブルフラワー。とてもさっぱりとしたおつまみ。すっきりとしたドリンクにもよく合います。
続いてはホタルイカのフリットにクレープを巻いたもの。クリームチーズが挟まれています。フリットは揚げたての熱々。サクサクの衣とドリンクもぴったり!
続いても冷たいドリンク。2006年もののヴィンテージの東方美人(台湾烏龍茶)の甘みと金柑の酸味を生かしたドリンクです。
これに合わせるのは、宮城県気仙沼市で採れた超肉厚の帆立貝。フライパンでさっと火をとおしてから岐阜のお米の藁で軽く燻製にしています。上にははっさくと人参のムースが乗っており、下には帆立の出汁でとったスープが敷かれています。
こちらは素材の持ち味を最大限に生かしつつ、全体のバランスの取れた非常にレベルの高い一品でした。
続いてはフォアグラ。下には2年間熟成させたじゃがいものピュレ、ソースは黒酢を使った酸味のあるソースです。じゃがいもは熟成させると甘みが増すようで、本当に美味しいピュレでした!!(農家さんは昔からそのおいしさを知っていたのだそうですが、新じゃががもてはやされるので、熟成じゃがいもに商品価値があるとは思っていなかった、ということを事後に調べて学びました。)
こちらに合わせるのは、十数種類のスパイスと甘酒を合わせたドリンクです。甘み×フォアグラという定番の組み合わせにスパイスを掛け算し、それをまとめてドリンクにして提供するというところに素晴らしさを感じました。そして更に本体には甘酸っぱさをきかせているので、おいしさの広がりは深まります。残念ながらそこまでフォアグラファンではないのですが、この組み合わせには感服。
パンは焼き立てが熱々で提供されます。全粒粉を使ったバゲットでしたが、お味は普通。
お魚のメインはクエ。長崎産のクエを放血神経締めにしたものをお店で5日間熟成させたのだそうです。お魚はギリギリの火入れ技、中はしっとりレアです。
下にはワカサギの肝にシャルトリューズとスパイスを混ぜたソース。手前のフリットはおつまみで出たアオリイカのゲソです。添えられた緑色のお野菜は冬葵という山菜。
こちらのペアドリンクはオマール海老のとても濃厚なビスク。上にはミルクのフォーム。こちらは味の変化を楽しむためのペアリングだとか。面白い!
続いてのお肉のメインにはこちらの2002年もののプーアル茶を合わせます。
こちらのプーアル茶で口の中を温め、お肉の脂のうまみを感じて下さいとのこと。
メインは三重県の松坂豚。ロース部分です。とてもしっとりと焼かれています。絶妙の塩加減で脂肪部分が甘くてとても美味。奥には牛頬肉の赤ワイン煮込み。お野菜は旬の菜の花です。
メインの後はお口の中の脂をすっきり落とすために、白豪銀針が出されました。
デザートはりんごを使ったとてもかわいらしい見た目のものでした。
下からスポンジ、焼き林檎のアイスクリーム、生クリーム、最後にりんごチップス。バランスのとれた素敵なデザートでした。スポンジは生地の詰まったしっとり生地で、卵がたくさん入っている感じでした。ドライりんごもとても甘くて美味しかったです!!
食後のドリンクは、コーヒー、紅茶、ハーブティーとエスプレッソから選ぶことができます。
最後のお茶菓子はシュークリームと抹茶のテリーヌでした。
ノンアルコールペアリングは面白い発見はたくさんありましたが、冷静に考えるとコスパはそこまで高くはありません。アイディアとサービスに対するコストと割り切るか?!
とても美味しくいただきました!!最後はキッチンで黙々とお料理を作ってくれていたシェフがお見送りしてくれました。
夜はフレンチのシェフが異なった分野のお料理をテイクアウトで提供するサブスクを始められたそうです。FBとインスタのみで流しているのだそうですが、毎回100組埋まる人気なのだそうです。8,000円で毎日アルゴリズムの深谷シェフのお料理を一週間食べられるなんていいですね。