待ちに待った「鮨徹の日」がやって参りました。
鮨徹さんはロンドンに2年前にオープンしたカウンター7席のお鮨屋さんです。なかなか予約の取れない人気店です。2012年12月に
イブニングスタンダードの記事でQuo Vadisのシェフが紹介しているのを見て以来、毎月のように予約を試みていましたが電話さえつながらないという日々が続いていました。今日の予約は奇跡的につながった電話でひと月前にやっと取れたものです。
日本のおもてなし。
本日は事前にお願いしておいたおまかせ鮨を頂きました。
枝豆。本日のカウンターは我々以外は皆様ノンジャパニーズ。いわゆる皆様フーディーズ。
黒鯛と青紫蘇。食べながら溢れる喜びをこらえられなくなってしまい思わずにんやり。お魚、シャリ、そして最後に丁寧に刷毛で塗られた煮切り醤油のバランスがなす感動の美味しさ。
鯵。
ほたての炙り。
づけ。
ひらめの昆布〆とあん肝。ゆずポン酢の香りがさわやか。
はまち。このあたりから、別の組のお客様とも打ちとけた会話が繰り広げられてくるのがカウンター席の魔力。お隣の女性は何とニューヨークから。お兄さんが鮨徹の常連さんで、ツイッターで空きが出たことを知ったお兄さんが、何も聞かずにとにかく今予約を入れろ、と教えてくれたそう。とてもラッキー。
うにといか。
ぼたん海老のあぶり。レモンと七味がかかっています。
徹さんの仕事ぶりは本当に徹底しています。すべての動作が計算の上に成り立っており、素材に対する思いやり、最高のものの追求へのこだわりを感じます。
中トロ。
大トロ炙り。
いくら。上にはゆずの皮がかかっています。
ばってら炙り。
驚いたことは、こちらで使っている食材はほとんど現地調達ということ。
中おちの巻物。ごま、一味、しそ、お新香が入っています。
最後は卵焼き。
包丁捌きであったり、包丁の入れ方であったり、調味料の使い方であったり、お米のたき方であったり、器であったり、握り方であったりなどなど、挙げればきりがないのですが、お鮨は技術と芸術が織り成す日本が生んだ最高の食だということを改めて感じました。
徹さんは自分に言い訳をしたくないから最初から最後まで全て自分でやるのだそうです。細部へのこだわりがこの感動の味を生み出すのだということを感じます。この後もお休みなしでディナーに向けて準備があるのだそう。
本当にご馳走様でした。今度はいつ予約が取れるかしら?