店内には狭い間隔で沢山テーブルが並べられています。
メニューを吟味していると、テーブルにはホモス(ひよこ豆のペースト)にささった小さな小さなお野菜とオリーブが出てきました。ここで使われているお野菜やハーブはイースト・サセックスにある畑で大切に育てられています。小さな人参、ラディッシュとズッキーニには一つ一つ丁寧にオリーブオイルと塩がまぶされていました。お野菜は新鮮で甘く、ホモスもとても美味しかったです。
続いて温かいおつまみの数々。ソルトビーフのコロッケ、豚肉とトマト、チーズ入りのシュー。
こちらのグラスワインには何と甲州ワインが!!ソムリエのお姉さま曰く、テースティングメニューでワインペアリングの最初のワインはこの甲州ワインルバイヤートだそう。生のものに良く合うそうです。ソムリエさんは山梨県の位置など、よく勉強していました。せっかくなのでグラスでこちらを頂くことに。
ミネラル分が高くスッキリした飲み口のワインでした。
パンは3種類です。温かいものをその都度出してくれます。
アミューズブッシュは緑のガスパッチョ。日本の湯呑のような器に入って出てきました。グリーントマト、フェンネル、セロリ、ピーマンなど色々な緑の野菜が入っているのだそう。中にはグリーントマトのピクルスが入っていて暑い日には最高のスープです。
1品目はコーンウォール(Cornish)の蟹。ほぐした身の上にキャヴィアが乗っています。ソースはとうもろこしのソース。コーンウォールとコーンのダジャレです。ほのかにこぶみかんの皮の香りがして、少しタイ風。とても美味しくかなり期待が高まります。
次のお皿のタイトルは”Summer(夏)”。小さなお皿が3品出てきて懐石風です。こちらは玉ねぎのグリルといちじく。夏トリュフが沢山上にかかっています。香りがすばらしい~!
次は小さなお野菜のグリル。最後にセラノハムでとったスープがかけられました。きれいな緑の器は、きゅうりとグリーンマンゴーのゼリー。どれもお野菜の美味しさを感じられる楽しいお皿でした。
続いては、フォアグラ。グースベリーとヘーゼルナッツの砕いたものと一緒に頂きます。臭みが全くなくさっぱりした美味しいフォアグラでした。
続いてはオークニー産のホタテ貝。緑のレンズ豆と貝のソースと一緒に頂きます。日本産のホタテ貝のようにしまってはいないのですが、甘くておいしいホタテ貝でした。
続いてはスコットランドのロブスターの焼きもの。グリーントマト、メロン、アーモンドが添えられています。ソースはロブスターのソース。新鮮で歯ごたえの良い美味しいロブスターです。焼き加減も最高のタイミングです。
お肉料理はヨークシャー産のラムかバークシャー産の鹿肉から選びます。
こちらはラム。人参となすが付け合わせです。
こちらが鹿肉。ビーツ、ブラックベリーとスモークされたリコッタチーズが添えられています。お肉料理はいずれもとても柔らかく美味しいものでしたが、ロブスターまで続いた感動はなく・・・。最後のメインにもお魚料理のチョイスがあれば、もっと良かったと思いました。
続いて最初のデザートは”いちごとクリーム”。イギリス人が大好きなデザートです。でもこちらのいちごクリームは普通のいちごクリームとはちょっと違いました。フレッシュないちごと野いちごにクロテッドクリームのアイスクリームといちごとスパイスのピュレ、いちごのゼリー、シャンパンで作ったサバイヨンクリームが添えられています。メニューを見た時は少しがっかりしたのですが、食べてみると素材の美味しさもさることながら、工夫が感じられてとても満足のいく一品でした。
メインのデザートは英国産ヤギのチーズのアイスクリーム、黒オリーブのマドレーヌそしてなぜか温かいブラックベリーです。ちょっと不思議なデザートでしたが、甘すぎない大人の味でした。
最後に手作りのマシュマロと3種類のトリュフが出てきました。まだオープンしたてとあって、お料理とお料理の間隔が長すぎるな、と感じることもありましたが、英国産の素材を生かした美味しい料理の数々でした。特に新鮮なお野菜を使ったお料理とシーフード系のお料理はとても美味しかったです。量もほどよく、サービスもとてもすばらしいものでした。ただ、店内の照明が暗かったのが難点。せっかくの美味しそうなお料理もこの照明では・・・。そのうちスタッフが慣れてきたら、是非ランチタイムにも営業してほしいです。