2013年9月7日土曜日

ラヴェンナの世界遺産巡り(その1:サンタポッリナーレ・イン・クラッセ聖堂)

週末を利用して初期キリスト教建築物群を拝みにイタリアのラヴェンナまでやって来ました。ラヴェンナはしっくいに石やガラスを埋め込んで絵や模様を描くモザイクの首都。ボローニャから列車で1時間10分の人口14万人の潮風香る素敵な街です。ここラヴェンナは初期のキリスト教建築物群が世界遺産に登録されています。世界遺産の建築物群は街の中に6か所、そして近郊に2か所指定されています。
まずは、ラヴェンナから電車で1駅(約5分)のクラッセにあるサンタポッリナーレ・イン・クラッセ聖堂(549年)にやってきました。
 
 

駅から聖堂はすぐそこ。
 まわりは草原地帯。緑に包まれています。
 
 中に入ると声を出さずにはいられない美しいモザイク画が迎えてくれました。
 
若い緑色が美しい牧歌的な風景の中央に十字架があり、その周りはまばゆいばかりの黄金色です。金色のピースはガラスが熱く柔らかいうちに金箔を張り付けて作るのだそうです。

十字架の右側には旧約聖書の預言者エリア、左側にはモーセが描かれています。これはイエスが3人の弟子、ペテロ、ヨハネ、ヤコブ(下の3匹の羊がそれを象徴)を連れて歩いていた時に起きた「キリストの変容」と呼ばれる奇跡を表しているものだそう。
 
中央の十字架の中にはキリストが。この十字架はキリスト自身と考えられているそうです。そしてこの星空(星の数99)に浮かんだ十字架は「最後の審判」が行われるときに、キリストが再び現れるその姿として描かれています。
 こちらは聖アポリナリス。ラヴェンナの初代司教です。キリストの変容の「目撃者」としての役割も果たしています。そのまわりにいる羊は12人の使徒を表しています。






 まわりのモザイクも大変価値のあるものです。

何処から見ても美しい。
 オペラグラスを持参してもっと細かく見ればよかったと少し反省。
解説は浅野和生先生の「ヨーロッパの中世美術」を参考にさせて頂きました。