2018年5月20日日曜日

ボロブドゥール寺院

本日はジョグジャ観光のハイライト、ボロブドゥール遺跡へ。ジョグジャからは車で1時間くらいの距離です。サンスクリット語でボロはお寺、ブドゥールは丘を表します。世界の3大仏教遺跡の1つですが、観光客の8割がインドネシア人なのだそうです。


入り口からしばらく歩くと目の前にボロブドゥールの全景が広がります。
一辺123メートルの基壇上に5層の方壇と3層の円壇がピラミッド状に重ねられています。てっぺんには大ストゥーパが鎮座しています。
この遺跡は8世紀ころ建てられた仏教遺跡で、シャイレーンドラ朝の4代の王たちによって建設されたとされています。その後1006年のムラピ山の噴火によりジャングルの中に忘れ去られていましたが、1814年に英国人の副総督が地元の人の伝説を頼りに発見されました。

1991年にユネスコの世界遺産に登録されています。

ストゥーパの形はお釈迦様がその木の下で悟りを開いた菩提樹の葉の形の形とされているのだそうです。こちらはガイドのエルウィンさん。ジャワ島で最長の川であるブンガワンソロ(ソロ川)の歌も日本語で歌ってくれました(こちらは日本語ダークダックスバージョン)。

 狛犬の原型になったライオン像。四方面の入り口に1対ずつ配されています。ジャワ島はライオンの生息地ではないので、猿顔です。笑。

ボロブドゥールは下から「煩悩」「解脱」「極楽」の3つの世界を表しています。


一番下の最初に造られた外壁には、煩悩に支配された欲界に住む人間の姿が描かれています。因果応報を表しているのだそうです。こちらは陰口をたたく人々のレリーフ。


第1回廊からは仏陀の誕生から初説法までを描いたレリーフが描かれています。

こちらはブッダの母である摩耶夫人が受胎した時のレリーフ。安山岩の上がうっすら黄土色になっているのは、オランダの植民地時代にペンキが塗られてしまった名残だそうです。

こちらは仏陀が摩耶夫人の脇の下から生まれ、7歩歩き、そこに蓮の花が咲いたレリーフです。


ボロブドゥール寺院には504体の仏坐像が配置されています。手の組み方が異なります。










遺跡の中にはただの四角く切った岩が置かれている部分やレプリカが代わりに置かれているもの(これはレプリカと分かるように印が付いています)、仏像の頭の部分だけがないものなど色々ありますが、これらはまだ見つかっていないものであったり、持っていかれたものだったりするようです。ガイドさんはタイのチュラロンコン王が訪れた際にオランダ統治政府がプレゼントしたものがまだ返されていないと恨みつらつらでした。大英博物館など世界の博物館にもたくさんあるはずなのに隣国故の感情なのかもしれません。


こちらの手すりは1991年に天皇皇后両陛下が訪問された際に付けられた手すりだそうです。

3層の円壇は下から、32基、24基、16基の計72基のストゥーパが並んでいます。ストゥーパの中にはそれぞれ仏坐像が安置されています。504体の仏坐像や72基のストゥーパなど、それぞれの桁の数字を足していくと9になるようにできています。9という数字は完全な神を表す数としてインドでは尊ばれているためとのことでした。


観光客のために上部が開放されたストゥーパです。下の方の壇のストゥーパの穴は菱形で、これは不安を表すそうです。第3の円壇では、この穴が四角となり安定を表します。そして最後の大ストゥーパは完全を表します。

最後の大ストゥーパは直径16メートルで極楽=完全を表します。中には何も入っていません。このストゥーパを時計回りに3周すると1周目に身体が清められ、2周目に心が清められ、3週目に気持ちが清らかになるそうです。そしてお願い事を一つだけお願いすると叶うそうです。




この階段は怪獣の舌を表します。

こうして振り返ってみると、もう少しよく見ておいた方が良かったかな、と思いますが、訪れている時はあまりの暑さでそれどころではありませんでした。今回はラマダン期間中だったため、インドネシア人の観光客がほとんどおらず、大変ゆっくり見学できてとてもラッキーでした。



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