2015年7月11日土曜日

Lakmé (ホランドパーク オペラ)

2夜連続ホランドパークオペラ。2夜目はなかなか公演されることのないドリーブのLakme。英国植民地時代のインドの僧侶の娘とその娘に恋した英国軍人の愛の物語。

ホランドパークの夏のオペラはInvesticという会社をスポンサーに迎え、ロンドンのケンジントン・チェルシー地区が1996年から行っており、すでに100演目が650回にわたって行われています。仮設のオペラ劇場を建設するのには4,000時間がかけられているとか。今期の観客は総勢38,000人が見込まれています(その間消費するワインは10,000本とか!)。このしまうまがキャラクターです。

ラクメは、出演者が大熱演し、見応えのある仕上がりでした。主役のラクメ役はウェールズのFflur Wyn、マリカ役は Katie Bray。この二人が歌ったブリティッシュ航空のコマーシャルで有名な「花のデュエット」が流れた時には皆嬉しそうに周りの人と目を合わせていたりしていました。ラクメの「鐘の歌」もすばらしく、一番最後の伸びが数秒足りなかったことを除いては、とても耳心地よいものでした。
こちらの演出にもインドのお祭りの様子が表現されていないとか、ラクメの心を表現するダンサーが意味不明だとか色々批判が続いたようです。私はラクメが恋する英国軍人ジェラルドが僧侶に刺されるシーンの演出が、ジェラルドが勝手に倒れてしまったかのようになっており、よく理解出来ませんでした。

Fflur Wyn as Lakmé and Katie Bray as Mallika in Opera Holland Park's Lakmé
ⓒTelegraph

本日のちょっとしたハプニングは、最後の最後に指揮者が指揮棒を下したにも関わらず誰も拍手をしない沈黙状態が4~5秒続き、勇気のある人がパチパチとするとバラバラと拍手が起こり、その後やっと普通の拍手になるという事件が起こったこと。指揮者も出演者もこの魔の4~5秒にかなり焦ったことでしょう。4~5秒が3~4分に感じたことと思います。普段聞く機会の少ないオペラで最後の音楽の盛り上がりが微妙だと(今回は演出も微妙!)、(会場の設営の関係で)幕が引いて教えてくれるわけでもなかったので、本当にこれで終わりかどうか自信のない客席も緊張します(笑)。


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