2010年11月30日火曜日

Tere Euro / Aitah Krooni

12月1日からユーロスターターキットなるものの販売が開始されました。これはユーロ導入を前にユーロコインに慣れ親しんでもらうということと、1月1日からすぐに現金が使えるようにという目的で販売されたもの。60万パック作られました。初日にたまたま郵便局に行ったので聞いてみたところ何と30分で完売したとか。エストニア人のお年寄りが多かったようで、皆さま一人5袋ずつ買って行かれたと言っていました(一人5袋までというルールがあるそうです)。将来コレクターに高い値段で売ろうと思っている人が投資目的で買って行くという話もちらほら・・・。
各国ではユーロ加盟の直前にこのようなスターターキットを個人向けとビジネス向けに用意することが多いようです。
結局後日簡単に入手できたスターターキット。このようなパッケージです。硬貨はフィンランドで製造されました。
このパッケージには特別なトークンが一つ入っていて、それには「テレ・エウロ(こんにちは、ユーロ)」と書かれています。








エストニアのユーロ硬貨です。現実が近くなればなるほど寂しい気持ちになってきました。
一方、エストニア人が慣れ親しんだクローンとも最後のお別れということで、エストニアのクローンに捧げられた新しい記念硬貨が3種類発売されました。エストニア中央銀行博物館前はこのような行列。









友だちがマイナス10度の中、一時間並んで買ったと言うので早速見せてもらいました(ずうずうしく写真まで撮らせてもらいました)。左側の硬貨は50クローン硬貨でエストニアの自然をイメージしたもの。このシンプルなデザインの中に天国と自然が表現されているそうです。右側の硬貨は25クローン硬貨でエストニアの歴史をイメージしたもの。8角星は昔から富と成功をもたらす幸運のシンボルとされていたそうです。これら2種類の硬貨は一部に純銀が使われており500クローン(約3、500円)で販売されています。もう一種類販売されたものはエストニア人をイメージした100クローン硬貨で、販売価格7、500クローン(約53、500円)です。これには純金が使われているそうです。人、自然、歴史という着眼点にまたしても心動かされました。

2010年11月27日土曜日

クリスマス・マーケット

このところタリンは毎日雪雪雪です。除雪車大活躍。朝は雪かきの音がそこらじゅうから聞こえてきます。

クリスマスを前に今年もラエコヤ広場のクリスマスマーケットが始まりました。一面真っ白でとてもきれいです。寒さのせいかホットワインコーナーでは行列が出来ていました。













子どもたちはそりに乗せてもらって大喜び。













2010年11月20日土曜日

ストックホルム旅行(市内観光)

ストックホルム市内観光は毎年12月10日に行われるノーベル賞受賞祝賀晩餐会の会場として有名な市庁舎から始めました。

ガイドツアーの出発は祝賀晩餐会の会場、ブルーホールから。当初の計画ではレンガを全て青に塗る予定だったためブルーホールという名前が付いたのだそうです。しかし計画途中で気が変わってしまい、結局は赤レンガのホールになったのですが名前はそのまま残ったとか。このホールに晩餐会当日は1,300人が入るとのことで、テーブルの長さは誰もが平等にお一人様60センチ、王族だけは70センチです。
ここでスピーチが行われます。

ここは月に一度ストックホルム市の評議会が行われる会場。高さは19メートルの天井は解放感あふれます。
天井はバイキングからインスピレーションを得た船底。そしてその奥には空が描かれ開かれた市政を象徴しています。


ここは舞踏会が行われる黄金の間。1,700万枚の金箔モザイクで描かれた壁はゴージャスそのもの。スウェーデンの歴史と東西の平和が表されています。
メインの壁画は当初市民から沢山のクレームがあったのだとか。

市庁舎観光を満喫した我々は地下鉄で次の目的地ドロットニングホルム宮殿へ。地下鉄の駅にあるキオスクはその売り場のほとんどを甘いものが占めていて驚きました。
地下鉄の駅には色々なデザインが施されていてとても興味深いです。観光客用のチケットは何と駅員さんが一枚一枚入札スタンプを押します。



























落ち着いた雰囲気のドロットニングホルム宮殿。現王室のご家族が実際に住まれているとか。1279年の建築だそうです。














こちらは1753年建造の中国の城。宮殿と共に世界遺産だそうです。
たまたま衛兵交代が行われていました。

お待ちかねのランチは宮殿のカフェで。

軽いランチをと思いきや出てきたものはものすごいボリューム。えびのオープンサンドはパンがかくれるくら沢山の卵のマヨネーズ和えとえびがのっていました。













市内観光の締めくくりはガムラ・スタンの散策。

大広場の前ではすでにクリスマスマーケットが開催されていました。

セブン・イレブンを見たのは本当に久し振りです。

最後に面白いエピソード:散策を楽しんでいる最中、変な男性が「何かついているよ」と言ってきたので見てみるとなんと背中に白いものがべったり!変な男性は「拭いてあげるよ」とティッシュを差し出そうとしてきましたが、もちろん無視。お茶をしようと思っていた計画を変更してホテルに戻ってべったりついた整髪ムース(マヨネーズやケチャップでなくて良かった!)を落としていざ空港へ。駅に向かって歩いているとまたもや後ろから変な男性が「何かついているよ」と・・・。またムースです!被害はありませんでしたが1日に2度もムースをかけられるなんて笑い話のようでした。ストックホルムのムース窃盗には気をつけましょう。

ストックホルム旅行(レストランEsperanto)

美味しいものを食べにストックホルムにやって来ました!と言っても良いほど短時間でしたが、週末を利用してストックホルムに遊びに来ました。タリンからたった1時間のフライトです。出発時間が遅かったので初日のプログラムは夕食のみ。気合を入れて選んだレストランが最高に素敵だったのでご紹介します。

閑静な住宅街の真ん中にあるそのレストランの名前はEsperanto。中央駅から地下鉄と徒歩で30分程度です。




無国籍風です。







中はオープンキッチンで、インテリアはシンプル。目の色が濃い日本人にも嬉しい明るい照明です。



テーブルに何気なく飾っているお花も素敵。





テーブルに着いた時すでにインテリアの一部と化していたものは実は最初のおつまみでした。鮭の皮のフライ。甘いメレンゲにつけて頂きます。



おつまみその2は甘いマカロン。中身は燻製のハム。



おつまみその3はポテトのフライを日本酒に浮かべたもの。私たちが日本人と知ったウエイターさんが「このお酒は大吟醸です」と嬉しそうに説明してくれました。



最後のおつまみはクレープ。ビーツ添え。正直これはよくわかりませんでした。




最初に登場したのは牡蠣のアイスクリーム。エシャロットと良く合っています。それにしても美しい盛りつけ。




生の牡蠣の上にイカやハムなどがのった一品。





次のお料理はメニューに「秋の杏茸はどこで探せば良いか」と書かれていてなんだか怪しげ。まずは湯呑に入った杏茸のコンソメが出されます。次に出てきたお皿の中をみてびっくり!まるで森の中の一部がテーブルにやって来たかのよう。土の部分はポテト。苔の部分はほうれん草や海苔。岩の部分はクリスピーに揚げた粉などなど、本物の森そっくり!本日の「サプライズ賞」です。






サンゴのキャンパスが運ばれてきました。そのキャンバスに事前に目の前で熱湯をかけられていた魚の切り身が盛りつけられます。オレンジ色のソースはほたての卵のソースです。そして卵のように見えるのはタピオカ。気分は海岸に打ち上げられた浦島太郎。














次は木箱に入った一品。日本の懐石料理のようです。大根の桂むきの上には赤座海老、フォアグラにほたてのヒモ。上には雲丹の粉がかかっています。横に添えられているのはヘーゼルナッツのアイスクリーム。




次のお料理はテーブルの上で瞬間燻製にした仔牛のタルタル。
















次のお料理はお豆とトリッパの煮込み。上にはトリュフがたっぷりのせられています。大根のヴェールを開けるとふんわりと漂うトリュフの香りも楽しい演出です。















お肉料理は野生の鴨。こちらもテーブルで切り分けてくれるなど楽しい演出は欠かしません。




デザートの前の甘い一口はりんごジュースのホワイトチョコレート包み。

デザートにもヴェールがかかっています。こちらはりんごを色々な食感と味で楽しませてくれる一品。














最後のお茶菓子はこんなに小さな楽しいお菓子。白みそを使ったキャラメル、抹茶たまご、チョコレート&アラブ菓子でした。


お店を出る時に頂いた最後の一品はたばこの形をしたチョコレートとスウェーデンの伝統的な噛みタバコ風のリンゴのお菓子。



エスペラントは味、量、サービス、雰囲気、接客、全てにおいて大満足の素敵なレストランでした。またストックホルムに来ることがあったら是非次のメニューを試してみたいものです。

このお店はブラジル人の作家パウロ・コエーリョが書いた本「アルキメデス」からインスピレーションを受けて出来たお店だそうです。このお店に来て「アルキメデス」を読み返してみたくなりました。