2019年1月19日土曜日

Hotel de Mikuni (四ツ谷 フレンチ)

迎賓館近くのHotel de Mikuniでランチ。

住宅街の中にある一軒家のレストラン。元々はロシア教会だったそうです。



アミューズはベーコンとオニオンのタルト。豊かな香りにまずノックアウト。滑らかで柔らかい口触りと絶妙な舌触り、そして芸術的なほど薄いタルト生地。すばらしいアミューズでした。

続いては北海道苫小牧産北寄貝とリゾットのサフラン風味グラタン。

サフランの香りが豊かなリゾットでした。

続いては神津島沖金目鯛のポシェと鹿児島錦江湾産ブリのグリエ、静岡県産紅心大根と、赤・黄・白のカブです。底には東京産ビーツのピュレが敷かれています。京都の抹茶とうま味コンソメがかかったスープ風。これは見た目も今一つですし(ついでに言うならブリのグリエは薄すぎ)、正直伝えたいことがよく分かりませんでした・・・。同じ食材を使ってもっと別のクリエーティブなメニューができそうな気がします。冬だからスープ仕立てで根菜をいただくというコンセプトは理解しますが、残念ながら抹茶コンソメというのも食材に合っているのかどうか議論がありそうです。

北海道白老町の阿部さんが育てた黒毛和牛三才雌牛フィレ肉のロティ、五種の温野菜(ラディッシュ、うど、小松菜、芽キャベツ、クワイ)添え。ソースペリグー。

そしてさらに大量の黒トリュフをトッピングしていただきました。

デザート1品目は北海道滝上長産乳酸菌たっぷりのフロマージュプラン、宮崎産金柑風味です。甘みと酸味がほどよくさっぱりしたデザートです。ドライの金柑もオレンジのパウダーもとても美味しかったです。

続いてのデザートは、高知県産水晶文旦のジュレとフェンネルのソルベ。

めずらしいプチプチした食感のシトロンキャビア添えです。
これは言うことなしのすばらしいデザートでした。

最後のデザートは杉並の内藤栗のモンブラン。メレンゲのケースの上にバニラアイス、その上にモンブランと生クリームの乗った一品。棒グラフのようなデザインが素敵です。


食後の小菓子は右からエピスのクッキー、野イチゴのダコワーズ、コーヒーのトリュフ。

薔薇の香りがすばらしいマリー・アントワネットティーと共に。

三國シェフのレストランですから当然食材は一級品ですし美味しくないものはありませんが、何をいただいても安心のお行儀が良くておりこうさん的なコースという感想。印象に残ったのは技術のすばらしさを見せつけられたアミューズのタルトとシンプルな食材のおいしさと香りを楽しむことができた文旦のデザートで、それ以外は、単なる「他のところでも食べたことのある一品」としてしか脳裏には残りませんでした・・・。大きなレストランですし、あまり冒険もできないのかも知れませんが・・・。


2019年1月14日月曜日

Simplicité (サンプリシテ 代官山:フレンチ)

三連休最終日の本日はお魚が中心のフレンチ、Simplicitéサンプリシテでランチ。熟成魚を扱うレストランとのことで、祝日で市場が空いていなくても問題なしと判断しました。昨年1月2日にグランドオープンしたばかりの新しいレストランですが、早くも話題のお店となっています。
通り沿いのビルの2階にありますが、大きな案内がなかったので、通り過ぎてしまいました・・・。



相原シェフの仕事ぶりを間近に見ることができる特等席のカウンター。席はこれらカウンターを含め全部で18席あるとのことです。

テーブルは店名のとおりシンプル。

オリジナルのカトラリーレストに小さめのフォークとスプーン。

ランチコースはフィンガーフード4種、前菜、お魚のメイン、お肉のメイン、デザート、食後のドリンク、お茶菓子の構成です。
まずは楽しいフィンガーフードから。
海苔とお米のチップスの上に乗ったのはまぐろのタルタル。上に乗っている黒い粒は台湾山胡椒というスパイスだそう。辛みはないのですが、噛むとレモングラスの香りが口いっぱいに広がります。お約束のおいしさに台湾山胡椒が新鮮でした。

フィンガーフードの2品目と3品目はガラスの容器に入れられてやって来ました。

甘いサブレの上ボルディエバター、しらす、青のり。甘さとしょっぱさの絶妙なバランス。


ブラックオリーブを使った一品。下にはブラックオリーブのパン粉が敷かれています。

中はドロッとした液体でした・・・。説明をよく聞かずに割ってしまいました・・・。中は生ハムのスープのようなものが入っています。

フィンガーフードの最後は「玉手箱」と言われる一品。木の箱を開けるとスモークの煙が出てきます。タルト生地の上に福島の長ねぎを焦がし長ネギにしたピュレ、5日間熟成した銚子のイワシ、一番上にはしょうがのジャムが乗っています。


少しもちっとした熟成イワシ、より美味しさが凝縮されています。

前菜は明石の鰆と菊芋を使った一品。一番下には少し酸味の入った菊芋のピュレ、その上に2週間熟成させたさわらをタルタルにしたもの、その上に菊芋のムース最後に菊芋のチップスと菊つながりで、菊の花弁が飾られています。

こちらはバランスが感動とも言える一品。食感、味、プレゼンテーション、全てが素晴らしかったです。上にかかっているライムを低温で乾燥させてパウダーにしたものも、全体のバランスを整えるとても良い仕事をしていました。

黒ゴマバター。

パンは3日間低温で発酵させたパンで、大きく焼いているので中はもっちもちです。小麦粉の香りもとても良いものでした。

続いてはオホーツクのホタテ貝をもち粉でフリットにしたもの。火入れが最高です。ホタテ貝の下にはイカ墨とイカの内臓を使って黒くしたブイヤベースを泡立てたものが敷かれています。そのさらに下には、キヌア入りのサフラン風味のルイーユが敷かれています。添えられているのはブラウンマッシュルームとマイクロパセリ。


メインのお魚料理は明石の舌平目。舌平目は黒ニンニクのペーストで巻き込みふんわりと蒸されています。緑鮮やかなソースは京都のほうれん草を使ったもの。少し酸味を効かせています。添えられているのは、フレッシュトマト、赤ワインでマリネした玉ねぎ、揚げたエノキ茸、ケイパー、マイクロセロリ。



メインのお肉料理は、群馬県産せせらぎポーク。じっくりと低温調理した後、周りを炭火で焼いたものです。こちらも鰆のタルタル同様、お野菜を3つの方法で調理したものが使われています。ポークに合わせた素材は蓮根。下には細かく切った蓮根を炒めたソース、添えられているのは蓮根ソテー、上には蓮根チップスです。


ソースはお出汁の香りのするソースです。これはサンプリシテオリジナルのソースだそうで、白菜、シイタケ、イリコ、昆布、赤ワイン、マデイラ酒などで作られているのだそう。器の外側のパウダーはこのソースに鮪節を入れ取り出した後乾燥させてパウダー状にしたものだそう。お塩代わりに付けて食べてくださいとのことでした。



デザートは抹茶のブリュレ、チョコレートクランブル、クランベリーチリソルベ、抹茶のメレンゲ。


このデザートは美味しいのは美味しいですが、残念ながら私の心に訴えるものがなかったです。チョコレートクランブルがクランブルの域を超えて硬すぎたので、もう少しブラウニーのようにソフトで、さらに言うならソルベは例えばヨーグルトとかクランベリーとは別の酸味の方が一体感が生まれるような・・・。チョコレートクランブルとクランベリーソルベはよく合っていましたが・・・。

最後にエスプレッソとシュークリームをいただきました。

また、もう一度来たいと思えるレストランに出会ってしまいました。バランス、お味そしてコスパがとても良かったです。お料理がサーブされるタイミングにばらつきがあったので、そこは今後の改良点かも知れません。どこのレストランも今サービスのスタッフが不足して大変だとのことでしたが・・・。
ご馳走様でした!!

2019年1月1日火曜日

明けましておめでとうございます!

2019年 明けましておめでとうございます!
今年も健やかで美味しいものと沢山出会える一年でありますように。
今年も良いこと、楽しいことを沢山発見していきたいと思います。