2011年8月21日日曜日

アイスランドの日

今日はエストニアがアイスランドに捧げる「アイスランドの日」。アイスランドはエストニアが独立を回復した翌々日(22日)に国際社会で最初にエストニアの独立回復を承認した国です。1991年、ソ連邦がどの方向に向かって行くか分からない中、他の国際社会に先駆けエストニアの独立回復を支持したアイスランドに対するエストニアの想いは本当に熱いものがあります。
街行く人々はアイスランドの旗を持ち、市内ではアイスランドのバンドがライブを行い、アイスランドの合唱団がコンサートを行い、映画が放映され、テレビでアイスランドのドキュメンタリーが放送されるなど、本当にアイスランド色の強い一日となりました。


アイスランドの日のために、アイスランドからは大統領や外相が訪れています。昨夜のコンサートではちょうど日付が変わった時にアイスランドの大統領がスピーチを行い、アイスランドの日が開幕するという演出もありました。

こちらはアイスランドの日のメイン会場となった外務省前のアイスランド広場。アイスランドの勇気ある決断をたたえ、エストニア外務省の前の広場は「アイスランド広場」と名付けられています。

外務省正面玄関のアイスランド国旗



フードマーケットのオープニングではエストニアのパエト外相(右)とアイスランドのスカルプヘイジンソン外相(左)が挨拶をしました。スカルプヘイジンソン外相のスピーチは力強くて温かい本当にすばらしいものでした。「・・・アイスランドの国民はエストニアが他の国家の日を設けるという世界でも類を見ないことを行ってくれたことに感銘を受けている。我々がエストニアの独立回復を承認したのは他の大国のように利害を計算して行ったのではなく、民主主義に賛同してのことである。・・・」両外相ともどこかの国の政治家たちのように紙を読み上げるだけの心に響かないスピーチではありません。両者とも心からの気持ちを言葉に表していて、聞く人の涙を誘うようなすばらしいものでした。


アイスランド広場では有名レストランの協力でアイスランドからインスピレーションを得た料理の数々がふるまわれました。皆さま美味しそうに食べていました。アイスランドが世界に誇る食材は、塩だらと羊肉です。
この企画、両者にとって一石二鳥どころか一石十鳥くらいの効果があるように思えます。何よりもお互いの国民の感情が良くなることはすばらしいことだと思います。小国だからなせることなのかもしれませんが、この企画が両国の関係に与えるインパクトは想像をはるかにこえる大きなものだと思います。
アイスランドはEU加盟を至上目標にしておりエストニアはそれを一生懸命後押ししています。エストニアはアイスランドから受けた恩を永遠に忘れることなくこれからも感謝し続けるのでしょう。

余談ですが、実はアイスランド、エストニアと日本で共通するものがあります。それは何と「マリモ」の存在。不思議ですね。

アイスランドの自然は本当に雄大です。私もお勧めします!

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