2015年7月12日日曜日

Marmiteのススメ

好きか嫌いか論が熱く語られるマーマイト。ペースト状のイースト抽出物で、匂いが強烈と言われており、敬遠する人は敬遠しますが、愛する人は毎朝のように食べているとのこと。イギリス版の納豆のようなステータスでしょうか?私とマーマイト(正式にはベジマイト)の出会いは、振り返れば高校生の時。オーストラリアでキャンプに参加した時にきゅうりとベジマイトのサンドイッチというものが出てきて大きな衝撃を受けました。聞いてはいたけど、不思議な味、という感じでした・・・。
 
 
せっかくイギリスに来たので、と買っておいたマーマイト、実は今日の今日まで開封されていませんでした・・・。本日めでたく開封!一番一般的な食べ方はバターを塗ったトーストに塗るというもの。
 
 
さてこのマーマイト、Burton-upon-Trentという所で、世界で消費される全てのマーマイトが生産されています(似たようなものは他の国でも作られていますが、レシピが異なるので味も違うのだとか)。今年はマーマイトが生産されて113年!この歴史ある栄養価の高いペーストは毎分27個が売れているというから驚きです。去年マーマイトブームが巻き起こり、30歳以下の若者人口からの人気が11%も上昇。セレブシェフも活用しています。またスターバックスではマーマイト入りのパニーニも売りだされたとか。バートン・アポン・トレントでマーマイトが生産されるのは、マーマイトの原料となるビールの酵母粕が多く出ていたから(つまり昔ビール工場が沢山あった)だそう。バートン・アポン・トレントでは年間6,000トン(瓶の数にして5,000万個!)のマーマイトが生産されており、その85%はイギリス国内で消費されています。
マーマイトは19世紀の終わりにドイツ人の科学者Justus von Liebigが発明しました。その名前はmarmeetと言われるフランスの煮込み料理から取られたそうです。多くのビタミンBと葉酸が含まれており栄養価が高いことから、第1次世界大戦の時代には兵士の配給に含まれており、60年代までは妊婦さんにも配られていたそうです。
ビール粕に塩を加えて作られるマーマイトのレシピは企業秘密だそうですが、イーストの他セロリや野菜からの抽出物が入っているとか。
 
肝心のお味ですが、ちょっと癖のある塩分が強くて苦いキャラメルソースのイメージ。コクとうまみを感じます。 匂いは私にとっては全く気になりません。煮込み料理の味を深めるには大変役立ちそう。現にベジタリアンのブイヨンとしても活用されています。


さて、本日はこれでパスタを作ってみました。オリーブオイル大さじ1ににんにく1かけを入れ弱火でじっくりいためたものに、マーマイト小さじ1を入れ、パスタの茹で汁大さじ1を足します。パスタが茹であがったらこのソースで和えてパルメザンチーズをかけて完成!感激の味というわけではありませんが、マーマイトの味を楽しむ一品です。本日はカレーの隠し味にマーマイトを加えた特製マーマイトカレーも作り美味しく頂きました。

 
 
こちらはマーマイト味のポテトチップス。


 

マーマイト好きの人たちのことをイギリスではMarmaratiと呼ぶそうです。私もマーマラッティ日本人代表を目指してレシピを開発していきたいと思います(笑)。
 
 
 
 

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